グノーシス主義の教義4

31

「私は、バルベーローである。バルベーローは導きを欲する者の国であって、無法者の国ではない。私の国に入りたいなら、助けを求める謙虚さが必要であって、ある程度、弱さが必要である。弱き者は、私と共に強くなれ。無法者は、誤った律法をばら撒き、自らが強者の道を、行くのである。彼らは今も弱者を粉みじんにするだろう。しかし実際に、粉みじんにされるのは、彼らの国なのである」。

32

「ある金持ちがいた。彼は歩いている浮浪者をみて言った、『うわ、最悪』。その後イエスが彼のそばを通りかかったので、またも言った、『先生、どうぞ私の家にお泊まりになって下さい』。彼は、イエスを尊んだであろうか。いや、そうではない。この浮浪者こそイエスであって、この金持ちの態度はすでに裁かれているのである。だからあなたがたも、自分の態度には気をつけなさい」。

33

「人の、引き戸をこじ開けてはならない。また、押し開けてはならない。人の心の戸を開くには、熱心に少しずつにしなさい。その人が、頑なになるのはなぜなのか。それは問題が、あるからであって、過去のものである。今のあなたにできることは、対話していくことであって、宗教を押し付けることではない。宗教対立は歴史の対立であって、心を開き合うことでしか解決しないのである」。

34

「あなたがたは、喜び、歌い、踊れ。世の平和は必ずくる。あなたがたは、常に書き換えられ、新しくなると良い。私は、犠牲の牛は欲しない。以前から、言っている通りである。それより、あなたがたの、和解の実が欲しい。それは真実であって欲しい。世の中が分かり合い、分け合い、分かち合って生活する。それが私の理想である」。

35

「あなたがたは、皆ある程度の、財産を持っている。その財産を失えば、み国に入るだろう。あなたがたは、彼らに従えば財を得、彼らに逆らえば財を失うだろう。彼らに逆らい、財を失い、み国に入ることで、あなたがたの最大の悩みは終わるだろう。人生の終着は、明るくありたいもので、誰も、あそこへ、入るべきではない」。

36

「あなたがたは、あなたがたの主に、骨は折られることはないと、教えられているだろう。しかし私はあなたがたに言っておく。もし、あなたがたが、私に立ち返り、彼らを捨てるなら、彼らはあなたがたの骨をバラバラにするであろう。彼らは見張っている。あなたがたが、逆らうことがないかである。それだからあなたがたは脱出を試み、こちらの、安全な世界へ来なさい」。

37

「あなたがたは、まず、生まれたときから、差別されていると、思ってはならない。この世のルールに、左右されるな。それは彼らの作ったものである。本当の神の元に誰が上か下かというのは、ないのである。あなたがたは、それよりまず、その空の状態を満たせ。満たさないと、バルベーローの生き物にはなれない。それには、まず、この世の、全てを捨てることが大事である」。

38

「私の子について少しばかり、話しておこう。イエスは、この世に降りた人間の弁護人である。彼は、ある人間が地獄に、引き渡されるときに、悪霊達の裁判に申し立てをする。そのときにその人間が、何か良い行いをしていると、例えば愛を持ち愛に生きている、そういった例だと、助かる確率が高くなる。イエスに、良く弁護してもらいなさい。彼を信じ、少しでも、気にかけておきなさい」。

39

「私は、あなたを呼んでいる。そう、あなたを、呼んでいるのである。あなたの中の、パン種は大きいからである。あなたが気がつかないうち、あなたのパン種は、はじけて、大地に根を張った。大きくなるために、新しい命が必要なのである。そのために私を求めなさい。愛が呼ぶ声に、逆らってはならない。あなたは、招かれているのである」。

40

「あなたがたに告ぐ。父を騙せると思うな。たとえあなたがたが、誰かを百人騙したとしても、父を騙せるわけではない。一万人騙したとしても、父を騙せるわけではない。父は、全て、ご存知である。あなたがたの、心を見抜いている。だからあなたがたは、地獄へ落ちないように、自分自身、心を見張っていなさい。私達は脅すのではなく、あなたがたが、還ってくるように諭すのである」。